アクセス解析を見てみたら、9割が自分でした|開設2週間の現在地

シリーズ「公開したその後」第3回 アクセス解析編のアイキャッチ画像 Web制作ノート

シリーズ「公開したその後 〜運用と改善のノート〜」の第3回です。前回はバックアップの見直しについて書きました。今回はアクセス解析です。

サイトを公開して2週間ほど。Search ConsoleとGoogleアナリティクス(GA4)はシリーズ1の最終回で設置済みですが、正直なところ、設置したあとほとんど開いていませんでした。

数字を見るのが少し怖かった、というのもあります。それでも一度きちんと向き合ってみたら、想像していたのとはまったく違うことが分かりました。

その前に確認したこと:見ているのは本当に自分のブログか

アナリティクスを開いて、いきなりつまずきました。

私はこのブログとは別に、事業用のポートフォリオサイトも持っています。そしてGA4のアカウントが、その2つで別々に作られていました。アナリティクスを開いたときに最初に表示されるのは、ブログではなくポートフォリオサイトのほうだったのです。

気づいたきっかけは、よく見られているページの一覧に、ブログには存在しないURLが並んでいたことでした。危うく、別のサイトの数字を「うちのブログの数字」として受け取るところでした。

複数のサイトを持っている場合は、まず画面の上に表示されているアカウント名とプロパティ名を確認する。測定IDまで照合できればより確実です。ここを間違えると、このあとの分析がすべて意味をなくします。

2週間分を見てみた

正しいほうのプロパティに切り替えて、あらためて数字を見ました。結論から書くと、検索エンジン経由の訪問は、まだありませんでした。

これは落ち込むところではなく、当たり前の話でした。公開したばかりのサイトは、まず検索エンジンに認識されるまでに時間がかかります。Search Console側でも、記事が検索結果に表示された回数はごくわずか。掲載順位も、人が見る範囲からはかなり遠い位置でした。

拾われていたキーワードは「wordpress構築」「ホームページ 制作 流れ」といった、まさに自分が書いた記事のテーマそのもの。狙ったテーマで認識され始めてはいる、という点だけは収穫でした。

数字の中身は「9割が自分」だった

ここが今回いちばんの発見です。

セッション数だけを見ると、ゼロではありません。「思ったより見られているじゃないか」と一瞬思いました。ところが参照元(どこから来たか)の内訳を開いた瞬間、話が変わりました。

  • 直接アクセス(URLを直接開いた、ブックマークから来た)が大半
  • 次に多かったのがサーバーの管理画面からの参照

2つ目で確信しました。これは自分です。記事を公開したあとに表示を確認したり、設定をいじったあとにサイトを開いたり——その一つひとつが、訪問者としてカウントされていたわけです。

ざっくり見て9割以上が自分のアクセスでした。エンゲージメント率や滞在時間といった指標も出てはいますが、母数のほとんどが自分なら、その数字に意味はありません。

合計だけを見ていたら、完全に誤解していました。参照元を開いて初めて、数字の正体が分かります。

知らないサイトからのアクセスがあった

参照元の一覧には、見覚えのないドメインもいくつか並んでいました。調べてみると、いわゆるリファラースパムと呼ばれるものでした。

実際にサイトを訪れているわけではなく、アクセス解析のデータにだけ痕跡を残していく類のものです。証拠もありました。存在しないはずのURLへのアクセスが記録されていたのです。自分のサイトにないページに「訪問」があるなら、それは人間ではありません。

数としては多くないので実害はありませんが、「知らないサイトからのアクセス=喜ばしいもの」とは限らないと知っておくだけで、数字の受け取り方が変わります。

やったこと:自分のアクセスを除外する

母数の9割が自分なら、まずそれを取り除かないと何も判断できません。GA4には内部トラフィックの除外という機能があります。自分の回線のIPアドレスからのアクセスを、集計から外す設定です。

手順は大きく2段階に分かれています。

  1. ルールを作る:管理 → データストリーム → 該当のストリーム → 「Google タグ」の「タグ設定を行う」 → 「内部トラフィックの定義」で、自分のIPアドレスを指定したルールを作成する
  2. フィルタを有効にする:管理 → 「データフィルタ」 → 用意されている内部トラフィック用のフィルタを開き、状態を「テスト」から「有効」に変更する

自分のIPアドレスは「自分のIP 確認」などで検索すれば、すぐに調べられます。

私はここでつまずきました

手順どおりに進めたつもりで、後からデータフィルタの一覧を開いたら、状態が「テスト」のままでした。2段階目の変更が保存できていなかったのです。

これが厄介なのは、画面上は何も問題がないように見えることです。ルールは作成済みで一覧にも並んでいる。設定した達成感もある。でも実際には、何ひとつ除外されていません。

GA4のフィルタは、作成した時点では必ず「テスト」から始まります。そして「テスト」の意味は「一致したデータに目印を付けるだけで、レポートからは除外しない」です。気づかなければ、除外されないまま何か月も過ぎていたはずです。

状態を「有効」に変更すると確認ダイアログが出て、そこで承認して初めて一覧の表示が「有効」に変わりました。

効いているかを確認する3つの方法

  1. 設定画面で見る:管理 → データフィルタの一覧で、「現在の状態」が「有効」になっているか。10秒で済みます
  2. テスト状態のうちに検証する:「テスト」中は、除外対象のアクセスに「テストデータフィルタ名」というディメンションが付きます。有効化する前にルールが正しくマッチしているか確かめたいときは、ここを見ます
  3. 数日後、参照元の変化で見る:これが本当の答え合わせです。数日後にトラフィック獲得レポートを開いて、自分由来のアクセスが減っていれば実際に効いています

ひとつ注意点があります。家庭用の回線はIPアドレスが変わることがあります。しばらく経って自分のアクセスがまた混じり始めたら、同じ手順でIPを登録し直す必要があります。

前回のバックアップの回でも同じことを書きました。設定した時点では、まだ「やったつもり」の段階です。効いているかどうかまで見て、初めて終わりになります。

Search Console と GA4 は役割が違う

両方を触ってみて、ようやく違いが腑に落ちました。

分かること
Search Console 検索結果でどう見えているか(どんなキーワードで表示され、何位くらいで、クリックされたか)
GA4 サイトに来たあと何が起きたか(どこから来て、どのページを見て、どれくらい滞在したか)

サイトに来る前がSearch Console、来たあとがGA4。この区切りで覚えておくと、どちらを開けばいいか迷いません。

そして公開直後の時期は、Search Console側のほうが先に動きます。検索結果に表示され始めるのが最初のサインで、クリックされるのはその次の段階だからです。

開設直後に見るべきは、この3つ

2週間の時点でアクセス数を追いかけても、正直あまり意味がありませんでした。代わりに確認すべきなのは、この3つだと思います。

  1. そもそも計測できているか — 正しいプロパティか、データが届いているか
  2. どこから来ているか — 合計ではなく参照元の内訳。自分のアクセスが混じっていないか
  3. 何が読まれているか — わずかな数でも、どの記事に反応があるか

数字の大小を気にするのは、そのあとで十分です。今の段階では「正しく測れる状態を作る」ことが本題で、数字を読むのはその次でした。

まとめ

  • 複数サイトがあると、別サイトのプロパティを開いてしまうことがある。まずアカウントとプロパティを確認する
  • 公開直後は検索からの流入はほぼない。それが普通
  • 合計だけ見ると誤解する。参照元の内訳まで開くと、その多くが自分だと分かる
  • 知らないドメインからのアクセスはリファラースパムのことがある
  • まずやるべきは自分のアクセスを除外して、正しく測れる状態を作ること

数字を見るのが怖い、という気持ちは正直まだ少しあります。ただ今回向き合ってみて、今の数字は評価ではなく、これから比べるための基準なのだと思えるようになりました。除外設定を入れたので、次に見るときはもう少しまともな数字が出るはずです。

次回予告

次回は「スパム対策」をテーマに書きます。今回リファラースパムの話が出ましたが、コメントやお問い合わせフォームにも同じように迷惑なものが届きます。公開したあとに入れておきたい対策を紹介する予定です。

▶ 次の記事:WordPressのスパム対策、無料で今日中に終わらせる|登録なしで使える方法

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