「AI活用ノート」第5回です。前回は、AIにいきなり本文を書かせず、構成を承認してから書いてもらう話を書きました。
今回は、その次の工程です。本文ができたあと、自分の言葉に直すときの話をします。
先に結論を書くと、AIが書いた本文はあくまで「下書き」として扱っています。そして直すときには、見るところを3つに決めています。全部を読みながらなんとなく直すより、ずっと早く終わります。
AIの文章が「自分らしくない」と感じる理由
AIが書いた文章は、読みやすくて間違いも少ないのに、どこか自分が書いた気がしないことがあります。理由は、おもに次の3つです。
- 決まり文句が多い: 誰が書いても同じような言い回しが並ぶ
- 体験が入っていない: もしくは、それらしい体験が作られている
- 感情の書き方が自分と違う: 大げさだったり、言い切りすぎていたりする
どれも、AIが悪いわけではありません。AIはこちらの体験や普段の話し方を知らないので、よくある書き方で埋めるしかないだけです。その「埋めた部分」を、自分のものに置き換えていく作業が「自分の言葉に直す」ということだと考えています。
直すときに見ている3つのこと
① 体験の部分は、自分が書く
きっかけ、迷ったところ、やってみた感想。こういう部分は、AIには作らせず、自分の言葉で入れます。
AIに任せると、「最初は不安でしたが、やってみると簡単でした」のような、それらしい体験談が書かれることがあります。実際にはそう感じていなければ、それはもう自分の記事ではありません。体験は、このブログでいちばん守りたい部分です。
② 自分が使わない言い回しを直す
「〜と言っても過言ではありません」「ぜひ参考にしてみてくださいね」のような決まり文句や、大げさな表現を、普段の自分の言い方に置き換えます。
判断の目安は、「自分が口で説明するときに、この言い方をするか」です。しないなら直します。
③ 感想ではなく、判断材料にする
「〜で困りました」「〜で焦りました」という書き方を、「〜には前提が2つある」「〜を確かめてから進める」のような形に直します。
同じ情報でも、感情の記述を減らすと、読者にとって「自分の場合はどうするか」を考える材料になります。見出しも同じで、感想より判断材料になる言い方を選んでいます。
失敗談は1つに絞る
体験を入れるときに気をつけているのが、失敗談の数です。
失敗談は読み物として面白いのですが、何か所も並ぶと、解説記事が反省文のようになります。調べもので来た読者が知りたい手順が埋もれ、書き手も「いつも失敗している人」に見えてしまいます。
そこで、失敗談は原則で1記事に1つまでにしています。どれを残すかは、次の3つで判断します。
| 判断の基準 | 見ること |
|---|---|
| その記事でしか書けない発見か | 他の記事でも言える一般論なら削る |
| 読者の行動につながるか | 「だから、こうするとよい」が言えるか |
| 感想だけで終わっていないか | 「自分もそうでした」だけなら削る |
残さなかった失敗談は、事実だけを書く形に置き換えます。情報は消えず、記事の軸は解説のまま保てます。
全部を自分で書き直さない
自分の言葉に直すといっても、全文を自分で書き直しているわけではありません。自分で書くのは、体験の部分だけです。それ以外は、指示で直してもらいます。
- 「ここは体験なので、自分が書きます。空欄にしておいてください」
- 「この言い回しは使わないでください」
- 「この段落は感想ではなく、事実として書いてください」
そして、何度も出てくる直しは、決まりごととして記録に残しておきます。次の記事からは、その記録を最初に読んでもらうので、同じ直しを繰り返さなくて済みます。
これは第2回で書いた「試す前に記録を確認する」と同じ考え方です。直しを記録するほど、回を追うごとに直す量が減っていきます。
まとめ ― 見るところを決めて、直しは記録する
AIの文章を自分の言葉に直すときに見ているのは、次の3つです。
- 体験の部分は、自分が書く
- 自分が使わない言い回しを直す
- 感想ではなく、判断材料にする
加えて、失敗談は1つに絞り、何度も出る直しは記録して次に活かします。
AIの文章は、下書きとしては十分すぎるほどよくできています。だからこそ、自分にしか書けない部分に時間を使えるようになりました。
次の記事
第6回では、AIが書いた文章を公開する前に、どこで何を確かめているかを書いています。
→ AIが書いた文章で、公開前に必ず確かめている4つのこと(AI活用ノート第6回)
シリーズ「AI活用ノート」(全8回)
- 第1回: ブログ記事は全部Claudeと書いています|個人事業主のAI活用の実務
- 第2回: 画像のアップロードだけは、AIに任せきれませんでした
- 第3回: 企画の壁打ちはChatGPT、実際の作業はClaude
- 第4回: AIに記事を書かせる前に、構成だけ先に出してもらう
- 第5回: AIの文章を、自分の言葉に直すときに見ている3つのこと(この記事)
- 第6回: AIが書いた文章で、公開前に必ず確かめている4つのこと
- 第7回: アイキャッチ画像は、毎回AIに「同じ型」で作ってもらう
- 第8回: 記事を書く前に、検索する人が知りたいことをAIと一緒に調べる


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