WordPressでサイトを作ることを「構築」と呼びます。この記事は、実際に自分のサイトを一から構築したときの記録です。
手順だけでなく、どこでつまずいたかと、構築が終わってから必要になったことまで書きます。後者は、始める前の私がいちばん知りたかった部分でした。
| この記事で分かること |
|---|
| WordPress構築とは何を指すのか |
| 構築に必要なもの4つ |
| 実際にやった手順(かんたんセットアップ) |
| 初期設定でやること5項目 |
| つまずいたところ |
| 構築が終わってから必要になったこと |
WordPress構築とは?「インストール」とは少し違う
WordPressは、世界中の多くのWebサイトで使われているCMS(コンテンツ管理システム)です。専門的なプログラミングの知識がなくても、管理画面から記事の投稿やデザインの変更ができます。
無料で使え、デザインを変える「テーマ」や機能を追加する「プラグイン」が豊富にあるため、個人のブログから企業サイトまで幅広く採用されています。この「里と町制作室」もWordPressで作られています。
「構築」と「インストール」は同じではありません
ここは最初に整理しておいたほうがいい部分です。
| 言葉 | 指している範囲 |
|---|---|
| インストール | サーバーにWordPress本体を置くこと。今は自動でできる |
| 構築 | インストール+テーマ設定+初期設定+最低限の安全対策まで。サイトとして人に見せられる状態にすること |
「WordPressのインストールは10分で終わる」という話をよく見ますが、これは事実です。ただしインストールが終わっても、サイトはまだ空っぽです。
実際に時間がかかるのはそのあとでした。
WordPress構築に必要なもの4つ
構築を始める前に用意するものは4つです。
| 必要なもの | 役割 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| レンタルサーバー | サイトのデータを置く場所 | 有料(月額制) |
| 独自ドメイン | サイトの住所(◯◯.com など) | 有料(年額制・サーバーに無料で付く場合あり) |
| WordPress本体 | サイトを作るシステムそのもの | 無料 |
| テーマ | サイトの見た目 | 無料・有料の両方あり |
お金がかかるのは、実質サーバーとドメインだけです。 WordPress本体は無料で、テーマも無料で十分なものがあります。
サーバーとドメインは、同時に契約したほうが楽です
別々に契約すると、あとから「このドメインをこのサーバーで使う」という紐付け作業(DNS設定)が必要になります。ここは初めてだと分かりにくい部分です。
サーバー契約時に同じ会社でドメインも取ると、この紐付けが自動で終わります。 私はこの方法を選びました。
サーバーの選び方については別の記事に、ドメインの取り方はこちらの記事に書いています。
実際にやった手順:かんたんセットアップ
WordPressは本来、サーバーへのインストール作業が必要です。ファイルをダウンロードして、FTPソフトでアップロードして、データベースを作って、接続情報を入力する——という工程です。
ただ、今はほとんどのレンタルサーバーに「かんたんセットアップ」にあたる機能があります。 私が使ったConoHa WINGにもあり、これを利用しました。
手順1:サーバーを申し込む
プランと契約期間を選びます。個人のブログならいちばん安いプランで足ります。 プランは後から変更できるので、最初から上位プランを選ぶ必要はありません。
手順2:同じ画面でドメインを決める
申し込みの流れの中でドメインを入力します。ここで決めたものがサイトのURLになり、あとから変更できません。 唯一、後戻りしにくい項目です。
手順3:サイト名・ユーザー名・パスワードを入力する
WordPressの管理画面に入るための情報です。サイト名は後から変えられますが、ユーザー名は基本的に変えられません。
ここは重要なので後述します(つまずいた点の3つめ)。
手順4:テーマを選ぶ
セットアップの中でテーマも選べます。私はここでCocoonを選びました。後から変更できるので、迷ったら無料のもので構いません。
手順5:申し込みを完了する
ここまでで終わりです。数十分後にはWordPressのログイン画面にたどり着け、サイトの土台が出来上がっていました。
本来なら「サーバー契約 → ドメイン取得 → 紐付け → SSL設定 → WordPress導入」と5段階に分かれる作業が、申し込みと同時に終わっていた形です。
テーマ選び:このブログが「Cocoon」を選んだ理由
WordPressの見た目を決めるのが「テーマ」です。無料・有料さまざまなものがありますが、このブログでは無料テーマの「Cocoon」を採用しています。
一番の理由は、無料でありながら高機能で、SEO(検索エンジン対策)にも配慮されたテーマだったことです。有料テーマに引けを取らない見出しデザインや吹き出し、目次の自動生成といった機能が最初から揃っており、追加のプラグインに頼らなくても記事を書き始められる点が決め手になりました。
Cocoonには「スキン」と呼ばれる配色・デザインのバリエーションも複数用意されています。このブログでは「Natural(グリーン)」を選んで、サイト全体の雰囲気を統一しました。
最初から有料テーマを買う必要はありません
テーマは後からいつでも変更できます。 記事が数本しかない段階で有料テーマを選んでも、そのテーマの機能を使いこなす場面がまだ来ません。
無料で始めて、「この機能が足りない」と具体的に困ってから検討しても遅くない、というのが実際にやってみた感想です。
WordPress構築後にやる初期設定5項目
インストールが終わったあと、管理画面で設定する項目です。ここからが本番でした。
① 一般設定:サイトのタイトルとキャッチフレーズ
「設定 → 一般」で、サイトのタイトルとキャッチフレーズを入れます。これは検索結果に出る文字列になります。
キャッチフレーズは初期状態で「Just another WordPress site」という文言が入っていることがあります。そのままにしておくと検索結果にその文字が出るので、必ず書き換えるか空にします。
② パーマリンク設定:記事のURLの形
「設定 → パーマリンク」で、記事のURLの形式を決めます。ここは最優先で設定してください。
理由は、記事を公開したあとに変えるとURLが変わってしまうからです。すでに外部から貼られたリンクや、検索エンジンに登録されたURLが切れます。
私は「投稿名」形式を選びました。記事ごとに分かりやすいURLを付けられる形です。
③ 表示設定:トップページに何を出すか
「設定 → 表示」で、トップページを最新記事一覧にするか、固定ページにするかを選びます。ブログなら最新記事一覧のままで問題ありません。
同じ画面に「検索エンジンでの表示」という項目があります。ここにチェックが入っていると検索結果に出なくなります。 制作中にチェックを入れた場合、公開時に外し忘れないようにします。
④ ディスカッション設定:コメントをどうするか
「設定 → ディスカッション」で、コメント欄の扱いを決めます。
コメントを受け付ける場合、「コメントの手動承認を必須にする」にチェックを入れておくのが安全です。 公開直後からスパムコメントは届きます(これは後述します)。
⑤ メディア設定:画像のサイズ
「設定 → メディア」で、アップロードした画像が自動生成されるサイズを決められます。ここは初期設定のままでもまず困りません。
WordPress構築でつまずいた5つのこと
ここがこの記事でいちばん書きたかった部分です。手順どおりに進めても、実際にはここで止まりました。
① 設定項目が多すぎて、どれが「今やるべき」か分からない
これが最大のつまずきでした。
WordPressの管理画面には膨大な設定項目があります。「どこが実際に設定しておくべき箇所なのか」が最初はまったく分からず、一つ一つ確認しながら手探りで進めることになりました。
メニューを開くたびに「これは今すぐ必要なのか、後回しでいいのか」を判断する必要があり、この見極めにいちばん時間がかかりました。
対処として、最初から完璧を目指すのをやめました。 先にやったのはこの4つだけです。
- ログイン画面を保護するセキュリティプラグインの導入
- パーマリンク設定を「投稿名」形式に変更
- カテゴリーの設計
- ナビゲーションメニューの作成
デザインの細かい調整や高度な設定は、運用しながら少しずつ見直すことにしました。全部やろうとすると手が止まります。
② ユーザー名は、後から変えられない
セットアップ時に入力するユーザー名は、WordPressの標準機能では変更できません。
これは地味に効いてきます。理由は、ユーザー名は外部から知られる可能性があるからです。攻撃者がログインを試みるとき、ユーザー名が分かっていればパスワードだけを狙えばよくなります。
実際に私のサイトでも、公開の翌日から機械的なログイン試行が始まっていました。 しかもユーザー名は正しく指定されていました。詳しくはこの記事に書いています。
サイト名やメールアドレスをそのままユーザー名にしないことをおすすめします。
③ ナビゲーションメニューが、スマホで崩れた
パソコンの画面で整えたメニューが、スマホで見ると折り返して崩れていました。
原因は項目数と文字数の掛け算でした。1項目の文字数が多いと、数が少なくても入りきりません。実機で確認するまで気づけない種類の問題です。
④ 変更したはずの設定が、画面に反映されない
設定を変えて保存したのに、サイトを見ても変わっていない。何度か設定を見直しましたが、どこも間違っていませんでした。
原因はキャッシュでした。 サーバー側とブラウザ側の両方が古い画面を保存していて、それを見ていただけです。
これは知らないと「設定が効いていない」と誤解して、余計な変更を加えてしまいます。確認するときはキャッシュを消してから見る。 覚えておく価値のある一手間でした。
⑤ 「テーマの設定」をどこでやるのか分からない
WordPressには「設定」メニューとは別に、テーマ独自の設定画面があります。Cocoonの場合は「Cocoon設定」という項目です。
探している設定が見つからないとき、WordPress本体の設定なのか、テーマの設定なのかを先に切り分けると早く辿り着けます。
構築が終わってから、必要になったこと
ここが、始める前の私がいちばん知らなかった部分です。
サイトが公開できた時点では、まだ終わっていませんでした。 公開したあとに必要になったことを挙げます。
| やること | なぜ必要だったか |
|---|---|
| バックアップ | サーバーの自動バックアップは「復元ボタン」ではなかった |
| スパム対策 | コメント欄とお問い合わせフォームの両方に必要だった |
| ログインまわりの対策 | 公開翌日から機械的な攻撃が来ていた |
| アクセス解析の設定 | 入れただけでは、自分のアクセスが混ざって読めなかった |
どれも「構築」の記事には出てきませんが、公開したら必ず必要になります。
構築は「サイトが出来た」で終わりではなく、そこからが運用の始まりでした。
「WordPressは難しすぎる」のか、実際どうだったか
調べていると「WordPressは難しい」「やめたほうがいい」という話も出てきます。実際にやってみた感想を書きます。
難しくなかったこと
- インストール:かんたんセットアップで自動。ほぼ入力だけ
- 見た目を整える:無料テーマで十分見られる形になった
- 記事を書く:管理画面で書けるので、特別な知識は不要
難しかったこと
- 判断の量:設定項目が多く、「どれを今やるか」を自分で決める必要がある
- 調べたことが古い:検索で出てくる手順が、今の画面と違うことがある
- 公開後に続く:バックアップ、セキュリティ、解析と、やることが後から出てくる
まとめると、操作は難しくありません。難しいのは「何を決めるか」です。
「WordPressは難しい」という感想の多くは、この判断の量を指しているのだと思います。ボタンの押し方が分からないのではなく、押すべきボタンが多すぎる。
そして、この判断は全部を一度にやる必要がありません。 最低限を先に済ませて、残りは運用しながらで構いませんでした。
まとめ:WordPress構築でやったこと
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 準備 | サーバー・ドメイン・WordPress本体・テーマ(実質の費用はサーバーとドメインのみ) |
| インストール | かんたんセットアップで自動。数十分 |
| 初期設定 | 一般・パーマリンク・表示・ディスカッション・メディアの5項目 |
| 最低限の対策 | セキュリティプラグイン、パーマリンク、カテゴリー、メニュー |
| 公開後 | バックアップ・スパム対策・ログイン対策・アクセス解析 |
実際にやってみて、いちばん伝えたいのはこの一点です。
インストールは簡単ですが、構築はそこで終わりません。 そして、終わらないことを先に知っておくと、途中で「こんなはずでは」とならずに済みます。
私が使ったのはConoHa WINGです。サーバー契約・ドメイン取得・SSL設定・WordPress導入が申し込みと同時に終わったのは、最初の一歩としてありがたい設計でした。詳しくは実際に使ってみた記録に、良かったところと知っておくべきところを書いています。
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シリーズ「サイト作成の手順」(全7回)
この記事は全7回シリーズの6回目です。
- 第1回|ホームページ制作の全体の流れ
- 第2回|独自ドメインの取得方法
- 第3回|レンタルサーバーの選び方と契約手順
- 第4回|サイトマップの作り方
- 第5回|ワイヤーフレームとは?
- 第6回|WordPress構築(この記事)
- 第7回|公開前チェック・SEO・運用開始


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