「サイト作成の手順」シリーズの4日目では、ホームページ全体の「サイトマップ」を作りました。必要なページを洗い出し、グルーピングし、優先順位をつける――ここまでで、サイトの骨組みはできあがっています。
5日目の今回は、その骨組みの上に「各ページの中身」を組み立てていく作業、ワイヤーフレームについて解説します。
ワイヤーフレームとは何か・なぜ必要か
ワイヤーフレームとは、ページの中に「何を」「どの順番で」「どのくらいの大きさで」配置するかを、線と枠だけで表した設計図のことです。文字の色やフォント、写真の中身にはまだこだわらず、白黒の四角と線でレイアウトの骨格だけを決めていきます。
なぜこの工程が必要かというと、いきなり見た目のデザインから作り始めると、次のような失敗が起きやすいからです。
- 目立たせたい情報が埋もれてしまう
- ページごとに情報の並び順がバラバラになる
- 途中で「やっぱりここに写真を入れたい」となり、レイアウトを作り直す羽目になる
ワイヤーフレームで先に「情報の設計図」を固めておくことで、こうした手戻りを減らせます。
ワイヤーフレームで決めること
ワイヤーフレームの段階で決めるのは、主に次の3つです。
- 要素の優先順位:そのページで一番伝えたいことは何か。訪れた人の視線が最初にどこへ向かうべきかを決めます
- レイアウト:見出し・文章・画像・ボタンなどを、上から下へどの順番で並べるか
- 導線:次に読んでほしいページや、問い合わせ・購入といった行動につながるボタンをどこに置くか
例えばトップページなら、「サイトの概要」→「主なサービス・コンテンツ」→「新着記事」→「お問い合わせへの導線」といった順番を、この段階で決めてしまいます。
「デザイン(見た目)」との違い
ワイヤーフレームとデザインは、混同されがちですが役割が違います。
| 段階 | 決めること |
|---|---|
| ワイヤーフレーム | 何を・どの順番で・どのくらいの大きさで配置するか |
| デザイン | 配色・フォント・写真・装飾など、見た目の仕上げ |
色やフォントを先に決めてしまうと、「せっかく選んだデザインだから」という理由で、本来変えるべきレイアウトを変えづらくなることがあります。骨組み(ワイヤーフレーム)と仕上げ(デザイン)を分けて考えることで、それぞれの工程に集中できます。
自分で作る場合のポイント・注意点
ワイヤーフレームは、専用のツールを使わなくても、紙に手描きするだけでも十分に効果があります。もう少しきちんと形にしたい場合は、Figmaのような無料のデザインツールもよく使われています(このブログのポートフォリオサイトでも、制作の際に使うツールとしてFigmaをおすすめしています)。
自分で作る際に、特に意識したいのが「見やすさ」と「構成の分かりやすさ」です。
このブログ(里と町制作室)自体を作るときも、この点を一番気にしました。ワイヤーフレームツールを使って図を描いたわけではありませんが、「テーマやカテゴリーがまとまっていないと、何を発信したいサイトなのか読み手に伝わらなくなる」という点を強く意識し、カテゴリー構成やメニューの並びを何度か見直しています。
ここで注意したいのが、自分だけで作っていると、分かりにくさに気づきにくいということです。作っている本人は内容を全部知っているので、「これで伝わるはず」と思い込みやすくなります。実際にこのブログを作る過程でも、第三者の視点で確認・修正するプロセスを挟んだことで、初めて気づけた分かりにくさがありました。
自分で作る場合は、次のような工夫が有効です。
- 家族や知人など、サイトの内容を知らない人に一度見てもらう
- 数日置いてから、初めて訪れた人のつもりで見直す
- 「このページで一番伝えたいことは何か」を一文で言えるか確認する
プロに依頼する場合とのメリット比較
とはいえ、「第三者の視点」を自分で用意するのが難しい場合もあります。忙しくて見てもらう相手がいない、身近な人には気を使われて率直な意見をもらいにくい、といったケースです。
Web制作を専門とする立場から見ても、ワイヤーフレームの設計は経験による部分が大きい工程です。プロに依頼する場合は、次のようなメリットがあります。
- 数多くのサイトを見てきた視点から、客観的に「伝わるかどうか」を判断してもらえる
- 業種やターゲットに応じた「よくある失敗パターン」を踏まえて設計してもらえる
- サイトマップからワイヤーフレーム、デザインまでを一貫した考え方で任せられる
「まずは自分で骨組みを考えてみたいが、途中から専門家に相談したい」という場合でも、サイトマップやワイヤーフレームの叩き台があると、相談がスムーズに進みます。
次回予告
6日目はいよいよ「WordPress構築」です。ここまで固めてきたサイトマップとワイヤーフレームをもとに、実際にWordPressでサイトの形を作っていく工程を解説します。


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