ChatGPTでビジネスメールを作成する方法|すぐ使えるプロンプト5選

ChatGPTでビジネスメール プロンプト5選(3つのAIで21通を比較) Web制作ノート

取引先への日程調整、お客様へのお礼やお詫び。ビジネスメールは短いのに、書くたびに意外と時間がかかります。

そこで、ChatGPT・Gemini・Claudeの3つのAIに同じプロンプトでビジネスメールを書いてもらい、合わせて21通を比べました。

先に結論を書くと、次の2つです。

  • 5つの項目を伝えるだけで、そのまま送れる水準に近づく
  • ただし、AIは「頼んでいないこと」を足すことがあるので、最後は自分で読む

この記事では、伝えるべき5項目と、実際に試したプロンプト5つを紹介します。3つのAIを比べて分かったことと、送信前に確かめることもまとめました。

メール作成で時間がかかる理由

ビジネスメールで時間がかかるのは、文章を書く部分より、「何を書くか」を決める部分です。誰に、何のために、どんな条件を伝えるのか。そこが固まっていないと、書き出しで手が止まります。

では、その部分ごとAIに任せるとどうなるのか。試しに、次の一言だけを3つのAIに頼んでみました。

取引先に打ち合わせの日程調整のメールを書いてください。

返ってきたメールは、大きく2種類に分かれました。

  • 伏せ字だらけのテンプレート: 「〇月〇日(〇)〇時〜」「株式会社△△」など。穴埋めは自分でやることになる
  • 勝手に作られた日時: それらしい候補日や所要時間が入っている。一見そのまま使えそうだが、全部確かめ直す必要がある

どちらも、「何を書くか」は結局自分で決め直すことになります。AIに頼んだのに、穴埋めか間違い探しの手間が残るわけです。

AIに伝えるべき5項目(相手・目的・要点・トーン・文字数)

そこで、決める部分だけは自分でやり、文章にする部分をAIに頼みます。伝えるのは次の5項目です。

項目 書くこと 例
相手 誰に送るか、どんな関係か 初めて取引する会社の担当者
目的 このメールで何をしたいか 打ち合わせの日程を決めたい
要点 必ず入れたい事実(日付・数字・条件) 候補日・所要時間・オンラインかどうか
トーン どれくらい丁寧にするか 丁寧だが硬すぎない
文字数 本文の長さ 300字以内

さっきと同じ日程調整を、この5項目を入れて頼み直しました。ChatGPTから返ってきたのが、次のメールです。

件名:ホームページ制作のお打ち合わせ日程のご相談

株式会社サンプル商事
山田様

初めまして。里と町制作室の〇〇と申します。

このたびは、ホームページ制作についてお打ち合わせの機会をいただきたく、ご連絡いたしました。

日程につきまして、以下の候補はいかがでしょうか。

・10月20日(火)14:00〜
・10月22日(木)10:00〜
・10月23日(金)16:00〜

所要時間は1時間ほど、Zoomでのオンライン開催を予定しております。

ご都合が合わない場合は、別日程をご提示いただけますと幸いです。

お忙しいところ恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。

里と町制作室 〇〇

候補日・所要時間・Zoom・「合わなければ別日を」の依頼がすべて入り、余計なものは足されていません。このまま送れる水準です。

5項目のうち、いちばん効くのは「要点」です。日付や数字を自分で書いておけば、AIがそれらしい値を作る余地がなくなります。

依頼・お礼・日程調整・お詫び・催促のプロンプト例

ここからは、実際に試した5つのプロンプトです。個人事業主が取引先やお客様に送る場面を想定しています。会社名と人名はすべて架空です。【】の中を自分の状況に書き換えれば、そのまま使えます。

どのプロンプトも、ChatGPTでは「少し直せば送れる」以上のメールが返ってきました。

① 依頼:資料を送ってもらう

以下の条件で、ビジネスメールの件名と本文を書いてください。

【相手】制作を依頼してくれたお客様(さとやまカフェ 佐藤様)。やり取りは3回目
【目的】ホームページに載せる写真とメニュー表を送ってもらいたい
【要点】
・必要なものは、店内・外観・料理の写真(各数枚)と、最新のメニュー表
・締め切りは10月24日(土)
・写真はスマホで撮ったものでよい。送り方が分からなければ相談してほしい
【トーン】丁寧だが親しみやすい。相手にITの知識はあまりない
【文字数】本文で300字以内

署名は「里と町制作室 ○○」としてください。

結果:条件はすべて入りました。「大丈夫です!」のような感嘆符が入ったので、相手に合わせて消すかどうかを決めます。

② お礼:打ち合わせのお礼

以下の条件で、ビジネスメールの件名と本文を書いてください。

【相手】初めて打ち合わせをした会社の担当者(株式会社サンプル商事 山田様)
【目的】今日の打ち合わせのお礼と、次の流れの確認
【要点】
・本日は時間をいただいたお礼
・いただいた要望(スマホで見やすくしたい、お問い合わせを増やしたい)をもとに、見積もりを作る
・見積もりは10月27日(火)までに送る
【トーン】丁寧。感謝は伝えるが、大げさにしない
【文字数】本文で250字以内

署名は「里と町制作室 ○○」としてください。

結果:5つの中でいちばんそのまま使える仕上がりでした。「大げさにしない」と書いたのが効いています。

③ 日程調整:相手の候補に合わせられない

以下の条件で、ビジネスメールの件名と本文を書いてください。

【相手】取引先の担当者(株式会社サンプル商事 山田様)
【目的】相手からもらった打ち合わせ候補日に都合がつかないことを伝え、別の日を提案する
【要点】
・いただいた候補(10月21日・22日の午前)は、どちらも別の予定がある
・代わりの候補は、10月21日(水)15時以降、10月24日(土)終日
・どれも難しければ、また候補をいただきたい
【トーン】丁寧。断ることになるが、謝りすぎない
【文字数】本文で300字以内

署名は「里と町制作室 ○○」としてください。

結果:条件はすべて入りました。「調整が難しい状況です」など少し回りくどい言い方があるので、短く直します。

④ お詫び:納品が遅れる

以下の条件で、ビジネスメールの件名と本文を書いてください。

【相手】制作を依頼してくれたお客様(さとやまカフェ 佐藤様)
【目的】デザイン案の提出が約束の日に間に合わないことをお詫びし、新しい提出日を伝える
【要点】
・約束は10月17日(土)だったが、10月21日(水)になる
・理由は、スマホ表示の調整に時間がかかっているため
・公開予定日(11月1日)には影響しない
【トーン】誠実に。言い訳っぽくしない
【文字数】本文で300字以内

署名は「里と町制作室 ○○」としてください。

結果:条件はすべて入りましたが、お詫びが冒頭と結びの2回ありました。お詫びは1回にまとめたほうが、かえって誠実に読めます。

⑤ 催促:返信がない件の確認

以下の条件で、ビジネスメールの件名と本文を書いてください。

【相手】取引先の担当者(株式会社サンプル商事 山田様)
【目的】送った見積もりへの返信がないので、確認したい
【要点】
・見積もりは10月27日に送付、「11月5日までにお返事を」とお願いしていた
・今日は11月7日。届いていない可能性もある
・検討中であれば、その旨だけでも教えてほしい
【トーン】相手を責めない。やわらかいが、用件ははっきり
【文字数】本文で250字以内

署名は「里と町制作室 ○○」としてください。

結果:条件はすべて入りました。「その後いかがでしょうか」「行き違いで」などの決まり文句が多めです。実は11月7日は土曜日ですが、この段階ではどのAIもそこに触れませんでした(最後の「確認事項」で書きます)。

この5つに、空欄を埋めるだけのテンプレートと、「自然に直す」「送信前に確認する」プロンプトを加えて、無料のプロンプト集(PDF・5ページ)にまとめました。

→ 無料プロンプト集(PDF)をダウンロード

ChatGPT・Gemini・Claudeで比べた結果

同じプロンプトを、GeminiとClaudeにもそのまま渡しました。「そのまま送れるか」で評価すると、次のようになりました。

場面 ChatGPT Gemini Claude
日程調整(5項目入り) ◎ × ○
① 依頼 ○ △ ○
② お礼 ◎ △ ○
③ 日程調整(断り) ○ △ ◎
④ お詫び ○ △ ○
⑤ 催促 ○ △ ○

◎:そのまま送れる ○:少し直せば送れる △:かなり直す ×:そのままでは送れない

いちばん差が出たのは「頼んでいないことを足すか」

文章のうまさは、どのAIも大きな差はありませんでした。差が出たのは、条件にない内容を足すかどうかです。

たとえば、日程調整のメールで、あるAIはこう書いてきました。

この度、弊社にてホームページ制作を担当させていただくこととなりました。

まだ打ち合わせの前で、仕事は決まっていません。このまま送ると、相手は戸惑います。お詫びのメールでは、頼んでいない「今後はより一層スケジュール管理を徹底してまいります」という約束も入っていました。

どちらも文章としては自然なので、読み流すと気づきません。いちばん直したくなったのは、この「内容が勝手に足される」ところでした。

3つのAIの傾向

AI 今回の印象
ChatGPT 指示にいちばん忠実。足された内容はほぼなかった。決まり文句は多め
Gemini 条件にない内容や約束を足すことが多かった。トーンが硬すぎるか、くだけすぎるかに振れやすい
Claude 条件はほぼ守る。箇条書きにするなど読みやすさの工夫がある。軽い推測や一文の追加がときどきある

この結果から、普段のメール作成にはChatGPTを使うことにしました。いちばんの理由は、指示に忠実で、確かめる手間が少ないことです。

ただし、どのAIでも「そのまま送れる」が毎回出たわけではありません。どれを使うかより、「足されたものがないか」を決まって確かめるほうが大事だと感じました。

比較の条件

  • 2026年10月時点の各サービスの通常の画面で試しました。
  • 各プロンプトは1回ずつで、最初に返ってきた結果を採用しています。同じプロンプトでも、試すたびに結果は変わります
  • Claudeはメモリー(過去の会話を覚えておく機能)がオンの状態でした。そのため一言だけの依頼でも、署名にこのブログの屋号が入っていました

AIの文章を自然に直す方法

AIのメールは、「お忙しいところ恐れ入りますが」のような決まり文句が多くなりがちです。そこで、同じチャットで続けて、次のように頼みました。

このメールを、もう少し自然な文章に直してください。
・決まり文句を減らす
・同じ意味のお礼やお詫びを繰り返さない
・一文を短くする
・用件を最初の2行以内に書く

決まり文句はしっかり減り、用件も冒頭に出て、読みやすくなりました。ところが5通中3通で、次のような副作用も出ました。

場面 直して起きたこと
お詫び 「公開日に影響はございません」が「変更はございません」になり、意味が少しずれた
お礼 用件を先に出した結果、お礼が末尾に移って、お礼のメールなのにお礼が弱くなった
催促 「念のためご確認いただけますでしょうか」となり、何を確認してほしいのかが曖昧になった

「自然に」と頼むと、AIは文章全体を書き換えます。そのとき、大事な言葉まで変わってしまうことがあるわけです。

そこで、直すときは次の2つを意識しています。

  • 直したい箇所を指定する: 「最後の一文だけ短くして」「お詫びを1回にまとめて」のように、範囲を限る
  • 直したあとは、最初に伝えた条件と見比べる: 特に日付、約束、お願いの中身が変わっていないかを見る

決まり文句を自分の言い方に直す考え方は、AIの文章を自分の言葉に直すときの記事でも書いています。

誤送信や情報漏えいを防ぐ確認事項

最後に、送る前の確認です。AIに「送る前に確認して」と頼むと、どこまで気づけるのかも試しました。

このメールを送る前に確認したいです。次の点をチェックして、問題があれば指摘してください。
・日付と曜日が合っているか
・条件で伝えた内容が抜けていないか、伝えていないことが足されていないか
・敬語の誤りや、相手に失礼な表現はないか
・宛先の会社名・名前の書き方は正しいか

日付と曜日の確認は正確でした。催促のメールでは「11月7日は土曜日です」と指摘し、週明けに送る案まで出してくれました。これは、書かせたときにはどのAIも触れなかった点です。

一方で、前の章の「自然に直す」で生まれた意味のずれは、一度も指摘しませんでした。どれも「問題なし」と判定しています。

つまり、AIの確認は「日付・曜日・条件の抜け」には役立ちますが、意味のずれや足された内容は拾いきれません。ここは自分で読んで確かめます。

送る前に見ていることを、チェックリストにまとめます。

  • □ 日付と曜日が合っている(送る日が土日でないかも)
  • □ 伝えた条件がすべて入っている
  • □ 頼んでいない事実や約束が足されていない
  • □ 直したあとも、意味が変わっていない
  • □ 宛先の会社名・名前、メールアドレスが正しい
  • □ 添付ファイルがあるなら、付け忘れていない

情報漏えいを防ぐために

AIに渡す内容にも気をつけます。今回のプロンプトも、会社名と人名はすべて架空にしています。

  • 実在の取引先名や個人名、メールアドレスは入れない: 「A社」「○○様」などで書かせ、送るときに自分で差し替える
  • 見積もり額や契約内容など、外に出せない情報は入れない
  • 使っているAIの設定を確かめる: 会話の内容がどう扱われるかはサービスやプランごとに違います。各サービスの設定画面や公式の説明で確かめておきます

公開前に何を確かめるかを決めておく考え方は、ブログ記事の事実確認について書いた記事と同じです。

まとめ ― 決めるのは自分、文章にするのはAI

ChatGPTでビジネスメールを作るときのポイントをまとめます。

  1. 相手・目的・要点・トーン・文字数の5項目を伝える(特に要点に日付と数字を書く)
  2. 「自然に」と頼むときは、直す範囲を指定する
  3. 送る前に、頼んでいないことが足されていないかを自分で読む

21通を比べて分かったのは、どのAIを使うかより、「何を書くかを自分で決めて渡す」ことのほうが、仕上がりを大きく左右するということでした。

今回使ったプロンプトは、無料のプロンプト集にまとめています。空欄を埋めるだけのテンプレートも入っているので、よければ使ってみてください。

→ 無料プロンプト集(PDF)をダウンロード

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